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【医師国保とは】医療事務の健康保険

2023年9月25日

こんにちは、misa(@misa_iryoujimu)です。

今回は求人などで目にすることがある「医師国保」について書いていきます。

 

実はこの記事は最初、医療事務向けのみの内容でした。

しかし、医師国保には医師・コメディカルの方々も加入することが当然ありますので加筆いたしました。

ぜひ、色々な職種の方に読んでもらいたいです。

 

では早速いきましょう!

 

求人で見た「医師国保」って何?

 

たぶん今、読んでくれている人はこの疑問を持っている人が多いと思います。

求人では「加入保険:医師国保」と目にすることも多いですよね。

このページでは医師国保の基本事項~メリット・デメリットも含めてまとめてみました。

 

医師国保についていっしょに学びましょう!

 

医療従事者の健康保険は社会保険、または医師国保が多い。

 

医療事務としては、仕事の基本ともなる保険証ですね。

では、自身や医療従事者はどんな健康保険に入るのでしょうか?

 

「え?会社(病院やクリニック)に勤めるんだから、社会保険じゃないの?」と思われる方も多いと思います。

しかし、実際には社会保険、または医師国保になる場合が多いと思います。

 

私も派遣社員のときは社会保険、その後勤めたクリニックでは医師国保に加入していました。

これは勤める職場(会社)の運営の仕方により異なります。

 

 

医師国民健康保険組合(医師国保)とは?

 

医師国保とは条件を満たした医師とその家族・従業員が加入することが出来る健康保険になります。

「国保組合」という国保の種類の1つです。

 

医師国保のメリット

・収入に関係なく、保険料が一定であること。

社会保険では収入によって保険料が変わりますが、医師国保では保険料は変わりません。

保険料は地域によっても異なりますが、おおよそ13,000~20,000円(介護保険含まず)と言われています。

会社が折半してくれたり、一部補助をしてくれる場合もあります。
折半してもらえると保険料が6,500~10,000円くらいになり、だいぶ経済的には助かりますよね。

 

 

医師国保のデメリット

・会社が折半してくれなかった場合、保険料が高い。

メリットに書いた文章を読んで「あれ?健康保険は会社が半額負担するんじゃないの?」と思われた方もいると思います。

一般的な社会保険は法律で会社が半額負担することが決められていますが、医師国保のような国保組合にはそういった法律がないので原則、全額本人負担となります。

 

前回の「医療事務の給料・ボーナスは?」でも書きましたが、全額負担だと手取りが更に5,000~10,000円くらい減ります。

 

私も以前勤めていたクリニックでは一部補助などが一切なく、全額負担でした。
正直、経済的に辛かったです。
その後、勤めたクリニックは会社が折半してくれたので非常に気持ちも楽になりましたね。

求人に応募する際は、補助の有無にも注意してください。

 


・扶養家族が増えると、保険料が増える。

社会保険は扶養する家族が増えても保険料に変わりありませんが、医師国保は保険料が増えます。

扶養家族の多い方は注意が必要です。

 

・所属する医師国保によっては、出産手当金が出ない。

出産することによって給料が減ることへの休業補償である出産手当金ですが、医師国保は出ないことが多いです。

所属する地域の医師国保によって異なりますが、給付がないことが多い印象です。

出産を考えられている方は注意が必要です。

 

 

と、医師国保のデメリットばかりを挙げてしまいましたが、従業員として加入していたときの正直な意見です。

社会保険は保険料は一定ではありませんが、保険料は半額会社負担だし、扶養家族が増えても保険料は変わらないし、出産手当金などもきちんと出る…。

特に、働く女性にとっては社会保険の方がメリットが大きいと感じます。

 

医師の方だと収入が高い場合が多いため、保険料が一定であることは大きなメリットです。

 

クリニックが医師国保に加入する理由

 

では、なぜクリニックは医師国保に加入するのでしょうか?

 

理由としては、保険料が少ないからだと考えられます。

医師国保は医師自身が加入していることも多いため、クリニックの収益が増えても保険料の変わらない医師国保は魅力的だと思います。

クリニックが従業員の保険料を補助する場合も、保険料が社会保険に比べて安めに済むということもメリットですね。

しかし、従業員側からすればメリットが多い社会保険に加入したいのが本音です。。

 

法人化しているクリニックが社会保険ではない理由

ここからは少しオマケの話です。

クリニックによっては「医療法人〇〇」というように法人化しているところがあります。

 

医師国保は、基本的に従業員が5人未満のクリニックが加入している健康保険になります。

医療法人、または従業員が5人以上のクリニックは社会保険への加入が義務付けられています。

 

しかし、法人化しているのに社会保険ではないクリニックがあります。

なぜでしょうか?

それは従業員が5人未満のときに医師国保に加入していた場合は、後日法人化しても特定の条件を満たせば、引き続き医師国保に加入することが出来るという特典があるからです。

従業員サイドからすると「義務付けとは…?」と言いたくなる話ですよ( ^ω^)…。

 

私自身も働いていたクリニックが法人化する際に経験しました。

元々、医師国保の保険料が本人全額負担のクリニックでした。

法人化する際に社会保険に加入してしまうとクリニック側が半額負担しなければならなくなるために、継続して医師国保に加入することになったことがありました。

もちろん経営者側の負担が大きいことも分かります。

しかし、従業員側からすればやはり社会保険の方がメリットが大きいです。

私の場合は露骨にそういったことを言われたため、仕事へのモチベーションが一気に下がった記憶があります。。。

まぁ、その経験もあって、転職時には保険料補助をしてくれる職場を見つけることが出来たので良かったなと思います(*'▽')

 

まとめ

医療事務の健康保険まとめ【医療事務が入る健康保険は、社会保険または医師国保が多い。】

医師国保のメリット
⇒収入に関係なく保険料が一定

医師国保のデメリット
⇒①会社から補助金などがない場合、保険料が高い。
⇒②扶養家族が増えると保険料も増える。
⇒③所属する地域によっては出産手当金の支給なし。

【法人化しているクリニックも医師国保の可能性あり。】
⇒保険料の補助が出るかなどをきちんと確認すること。特に折半してもらえるかどうかで、だいぶ金額が変わります。

*医師国保は所属する地域によって給付などが異なります。しっかりと確認しましょう!

いかがでしたか?

今回は少しデメリットの部分が多い内容でしたが、リアルにあった事例などを含めて正直な意見として書きました。

 

健康保険料は毎月支払っていくものになります。

繰り返しになりますが、保険料に対する補助金などの有無については必ず面接時に確認しましょう。

給与の手取り分が大きく変わります。

 

また、医師国保は所属する地域によって給付内容が異なります。

きちんと受けられる給付も把握していきましょう!